532 対面での木曜会－ 久保 文明 先生講演会－

武蔵高校の同窓会では、木曜日の夜に各界の第一線で活躍している卒業生を招き、学士会館を会場に講演会が行われてきました。「木曜会」といいます。（これまでの木曜会）しかしながら、校長散歩136でご紹介したように2020年2月13日の「木曜会」を最後に、コロナ禍ではオンラインの開催となっていました。
そうした中、6月8日、久しぶりに学士会館を会場に対面での「木曜会」が開催されました。講師は防衛大学校校長の 久保 文明 先生（49期卒）。久保先生は長年東京大学法学部で教鞭をとられてきました。現在は東大名誉教授でもあり、アメリカ政治研究の第一人者です。演題は「バイデンのアメリカとトランプのアメリカ、およびその国際秩序と対日政策への含意」。現在の我が国にとって大変重要で興味深い主題となりました。
今回の「木曜会」はコロナ禍で培ったノウハウを踏まえ、対面と同時にオンラインでも行うハイブリット型の講演会となりました。また、同窓会のご厚意により、同窓生・在校生だけでなく保護者にも門戸を開いていただきました。この日会場に来た参加者総数は126名。そのうち武蔵生は46名、保護者は11名となりました。さらにオンラインで申し込まれた武蔵生・保護者も160名とのことで関心の高さが伺えました。
講演ではロシアによるウクライナ侵略という「国家秩序の危機」を前に、まさに世界は「歴史の岐路」に立っているという認識から、アメリカの国内政治の動向を踏まえ、中国との関係や対ロシア政策などの視点も加味して、2024年の大統領選挙や今後の世界を展望するという、極めて示唆に富むお話でした。
講演終了後、久保先生や木曜会事務局の温かい配慮もあり、生徒たちは優先して質問を受け付けてもらいました。中1から高3まで、様々な質問が相次ぎ、先生には一つ一つ丁寧に答えていただきました。
その後さらに懇親会へと続きましたが、生徒たちは無料参加の恩恵を受け、学士会館の美味しい料理を賞味しつつ、久保先生をはじめ、武蔵の卒業生に物怖じすることなく、質問や交流をしていました。頼もしいと思いました。彼らにとっては、刺激に満ちたそして目を見開かされるような貴重なひとときだったと思います。今日学んだことや考えたことを、自分自身の将来や世界の未来に生かしていってほしいと願います。
素晴らしいお話をして、生徒に刺激を与えていただいた久保先生に、この場を借りて御礼を申し上げます。
有難うございました！