校長散歩

2021.12.16

  • #卒業生

354 國中均さん特別講演会 -第43回ホームカミングデイ-

國中さんの特別講演会の様子
 武蔵では毎年9月に武蔵高等学校同窓会主催の「ホームカミングデイ」が行われています。卒業生が一年に一度、母校に戻ってくる日です。その日は、各部活動では先輩と後輩が共に汗を流したり、全体会では卒業生の講演を聞いたりして、楽しい時間を過ごします。ところが、新型コロナウイルスの影響で、昨年度は中止。今年度も延期となりました。残念ながら部活動の交流はできませんでしたが、12月11日、特別講演会のみ実施される運びとなりました。
講師は宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事で、現在宇宙科学研究所(ISAS)所長をされている國中均教授(53期)。「JAXAの挑戦~太陽系の果てをめざして~」という演題のもと、JAXA・ISASの太陽系探査計画について、過去・現在・未来を語っていただきました。会場の大講堂には約130名の卒業生・在校生が集いました。
國中さんは武蔵では太陽観測部に所属。京都大学を卒業されたあと、東京大学大学院を経て、宇宙科学研究所に入られました。「はやぶさ」ではイオンエンジンの研究開発を、「はやぶさ2」ではプロジェクト・リーダーとして活躍。小惑星である「いとかわ」や「りゅうぐう」でサンプルを収集するタッチダウンの様子や、地球に帰還した際のカプセル回収の様子など、わくわくするような話をしてくれました。
さらに、あかつきをはじめ今後も打ち上げが予定されているISASの「深宇宙探査船団」による、太陽系46億年の歴史解明と生命の起源追求の話も熱く語っていただきました。最後に「なぜ日本は宇宙研究・開発を進めるのか?」という問いを投げかけられたのが印象的でした。
期末試験終了直後の講演会でしたが、本日参加した約20名の現役生諸君には大きな刺激になったと思います。「人と人とをつなげていく楽しさ」さらに「プロジェクトを成し遂げていく喜び」が伝わったのではないでしょうか。
國中さん、有難うございました!