校長散歩

2024.09.12

  • #授業

【番外編】教頭散歩 総合講座の奥会津実習

訪問診療先で地元の方からお話を伺う
8月27日から31日の4泊5日、総合講座「地域と医療を考える」を履修する高1生と奥会津で実習をしてきました。この講座の狙いは医療についての専門的な知識を得ることではなく、「地域と医療」の双方の視点から諸課題について調べ、考え、「地域(の人々)とともに」考えることとしています。縁あって数年前から訪れている奥会津は、その高齢化・過疎化が日本全国でもトップクラスで、生徒一人一人が医療を糸口として地域社会やその未来について自らの問いをたて、解決策を探るには格好の実習地。しかし、何より魅力的なのはこの地の温かな人々との交流です。
実習の拠点は只見川流れる三島町。実習2日目には、数年前にこの町に設立された「奥会津在宅医療センター」のご協力で、訪問診療の見学をさせていただきました。車で山を越えて訪問した患者さん宅では、日常の生活などいろいろなお話を伺った上に温かくもてなしていただきました。また、三島町にある消防署では救急車の設備見学やこの地の救急対応の実態などをお聞きし、町役場では医療やその他の課題なども伺いました。町民の方々のお話を聞く機会も持つことができ、特に豪雪地特有の苦労や課題も知ることができました。3日目には隣の金山町にある県立川口高校を訪問し、総合的な探究の授業に合流させてもらいました。学んでいることを発表し合い、特に地域での活動実践については大いに刺激をもらいました。
奥会津で学んだことを胸に、4日目には会津若松にある「福島県立医科大学 会津医療センター」を訪問。この講座のアドバイザーとしても協力してくださっているOBの 鎌田一宏 教授を訪ね、生徒たちは今回見聞して各自が考えたことや感じたことを話し、専門家からの新たな視点や激励をいただいて学びをいっそう深めることができました。
お世話になったすべての方々に、この場を借りてお礼を申し上げます。
(教頭 酒井良介)