校長散歩

2024.07.17

  • #授業

668 中2 着衣泳

着衣泳の様子
7月8日、9日と特別授業の一環として、高中プールで、中2の生徒を対象に「着衣泳」が行われました。
「着衣泳」は海浜学校が行われていたときは、その中のプログラムとして行われていました。現在、海浜学校は行われなくなりましたが、水難事故の危険性を鑑み、プールで継承されています。
「着衣泳」は小学校でも行われている学校もあるかもしれませんが、武蔵では2時間続きの授業の中で、より系統的に行われます。
生徒たちは、トレーナーとGパン、スニーカーで集合。まず水の事故に対する危険性と、この授業を受けるに際しての注意喚起、バディから目を離さないことの指示が徹底されました。
最初は体育の教員が、溺れている状況の人の実演をしました。また、肺に水が入る、喉頭が押され低酸素状態になるなど、溺れるメカニズムについての理論が説明されました。さらに、溺れている人を助けるにあたって「少量の水を入れて、コントロールしやすい状況にしたうえでのペットボトルの投げ入れ」を行い、その効果について実演しました。
次に、着衣泳の実際です。泳力に応じて4グループが作られ、グループごとに、まずは水中からジャンプするボビング、平泳ぎ、背泳ぎ、クロールなどをやりながら、着衣泳の「しんどさ」を体感します。
そのうえで、「浮いている技術」を磨きます。手を広げて、力を抜いて30秒浮く、エレメンタリーバックストロークの技術を学びます。さらに突然水中に落とされた様々なケースを想定して、それぞれのケースでも慌てずに「浮く」体験をします。
最後は水中脱衣。水中で、順序だてて、慌てずにはいていたGパンを脱ぎます。さらにそれが「浮具」となるよう、二通りの空気の入れ方を学び、その「浮具」を使って泳ぎました。
水の事故が毎年報じられます。人生において、そうした場面に出くわさないことが何よりですが、今日の体験がどこかで生きることもあるかもしれません。生徒たちにとっては、貴重な時間だったと思います。