校長散歩

2024.05.09

  • #行事

632 記念祭2 -入場門「蜘蛛の網(くものい)門」-

「地獄組」や竹を用いた側面の様子
記念祭に入場した人々をまず迎えるのは入場門。今年度の入場門は「地獄組」という互い違いに欠いた木材を組み合わせる「仕口(しぐち)」という伝統的工法によって組み立てられています。全部「ほぞ組」で組まれており、部品作成にあたっても、すべてノコギリ、ノミを使った手刻みで行ったとのことです。
また、例年、完成が遅れるのですが、今年度は計画的に行い、来場者をお出迎えできるよう、早々と完成したことは特筆すべきことでした。担当は工作パートの生徒たち。そのパート長に話をききました。
昨年度の夏休みから構想を練り始めたとのこと。素敵な建築デザインが並んでいる南青山を散策しながら構想し、8月下旬からAuto CADを用いて設計開始。学園に出入りされている建築業者の助言もいただきながら11月に設計完成。その後、資材購入の予算折衝を経て、購入した木材を数名の仲間とともに、12月から毎日コツコツと切り出していたそうです。3月初旬にパ—ツが完成。その後、手順書に従い、約30名の工作パート員が仮組みを行いながら、完成にこぎつけたとのことでした。
構想から9か月ほどの時間を要し、大変な作業だったと思いますが、一言「楽しかった」とのこと。また「仲間にも恵まれた」だけでなく、「歴代の工作パート長も仮組みのときに来てアドバイスをくれた」と語ってくれました。校長散歩27205295406516でもご紹介したように、ここ数年、入場門は建築デザインを工夫しているものが続いていました。そうした中、縦のつながりができているのは素晴らしいなあと思いました。
こうしてできた入場門を、パ—ト長は「蜘蛛の網(くものい)門」と名付けてくれました。天井の縄や側面の竹なども工夫しながら、「カオスを表現したかった」のこと。複雑な地獄組にぴったりな名前だと思いました。
蜘蛛の網(くものい)門が、多くのお客様をお迎えし、いよいよ記念祭が始まりました!