校長散歩

2021.04.07

  • #チャレンジ

268 算額コンクールで見事受賞!

算額受賞の画像
作品と賞状とともに校長室で記念撮影
4月5日、「第24回算額をつくろうコンクール」において銅賞下平和夫賞を受賞した新高校2年生の宮本君が、校長室に表彰状と受賞作品を持って来てくれました。
算額(さんがく)とは、江戸時代の日本で、額や絵馬に和算の問題や解法を記して、神社や仏閣に奉納したものです。平面幾何に関する算額が多いそうで、このような算額奉納の習慣は世界中をみても他に類例がなく、日本独特の文化といわれているようです。
今回の受賞は、高1総合講座「算額を学ぶ」の延長上で、コンクールに応募したのがきっかけとのこと。見事、全国1600程度の作品から選ばれました。問題の中身だけでなく、構成やビジュアル面も評価対象となったようです。受賞の知らせを聞いて本人もびっくりしたと話してくれました。
宮本君の作品は自分の家の「家紋」を素材に、そこにある大円の直径から小円を求めるという問題です。何よりもその発想力に感心しました。
以前、沖方丁(うぶかたとう)さんが書かれた『天地明察』という映画を見たことがあります。江戸時代に日本独自の太陰暦を作った安井算哲(渋川春海)の生涯を描いたものでした。神社に奉納された和算の問題を必死に解こうとする主人公や、それを簡単に解く和算家の関正和の様子が描かれていて、大変面白かったことを覚えています。日本の民族文化とユークリッド幾何学がぶつかりあう「算額」に武蔵生が楽しみながら取り組んでいること、またそれが評価されたことを素晴らしいと思います。
受賞おめでとうございました!